ブック概要
・序
本報告書は、「ふるさと林道花矢線」敷設事業に伴い、秋田県北秋田地域振興局農林部の委託事業として、平成17年4月26日から同年9月2日に発掘調査を、発掘調査後の平成17から19年度に整理作業を実施した男神遺跡の調査報告書です。
現在、大館市には273ヶ所の遺跡が確認されています。時代が重なって存在している遺跡もありますので、各時代別に見ますと332遺跡という数値になります。旧石器時代遺跡が1、縄文時代遺跡が185、弥生時代遺跡が9、古代遺跡が80、中世遺跡が50、近世遺跡が7という内訳になっています。
男神遺跡は平成16年度の詳細分布調査によって、新たに存在が確認された遺跡です。
今回の調査では、Ⅰ区から縄文時代前期中葉と後期の捨て場、中期末から後期にかけての土坑群が発見され、Ⅱ区からは縄文時代中期末から後期初頭の竪穴住居跡と土坑群、弥生時代前期の竪穴住居跡が発見され、大きな成果を得ることができました。
この調査報告書が文化財の保護・保存のために多くの方に活用され、埋蔵文化財の保護に対する関心と理解をいただく資料となれば幸いです。
このたびの報告書発刊にあたり、ご指導・ご協力をいただきました秋田県北秋田地域振興局農林部、秋田県教育庁文化財保護室、秋田県埋蔵文化財センター、大館市清水川・岩本町内会、そして発掘調査・整理作業に携わった作業員の方々に感謝申し上げます。
平成20年3月
大館市教育委員会
教育長 仲澤 鋭蔵
「大館市教育委員会_市文調報_第1集_男神遺跡発掘調査報告書2008年3月」は大館郷土博物館の発行物です。